X線上の特徴でみる変形性膝関節症の進行度

変形性膝関節症の重症度はX線上の特徴から5つの段階に分類されています。
おおまかには、初期(一時的な膝のこわばりや痛み、動かしにくさ)中期(正座や立ち上がり、階段の昇り降りなどに苦痛を伴う)進行期(痛みやあるいは膝が動かないことで日常生活に支障をきたす)となります。
ステージ1:初期:骨棘(骨の一部が突出したもの)ができている:骨硬化像または骨棘
ステージ2:初期:関節裂隙(骨と骨の隙間)が狭くなってきている:関節裂隙の狭小化(3mm以下)
ステージ3:中期:関節裂隙が更に狭くなり、正常時の1/2以下にまで減少する:関節裂隙の消失または亜脱臼
ステージ4:進行期:関節裂隙が完全になくなっているか、1cm以下の軟骨の摩耗がみられる:荷重面の摩耗(5mm以下)
ステージ5:進行期:1cm以上の軟骨の摩耗がみられるか、大腿骨と脛骨のずれがみられる:荷重面の摩耗(5mm以上)

X線上では初期はほとんど変化はみられませんが、中期になるとX線でも軟骨の摩耗が確認でき、進行期では軟骨がすり減り太ももの骨と脛の骨の間に隙間がない状態になってしまいます。