肥満が変形性膝関節症の原因となる

肥満は変形性膝関節症の原因となります。肥満が膝に悪い理由は、例えば体重60kgの人ですと立っているときに左右の膝の関節にそれぞれ30kgずつの体重がかかります。普通に歩いている状態で瞬間的に体重の約3倍もの重みが片方の膝にかかります。ジャンプしたり、飛び降りたりしたときにはそれこそ4~5倍もの荷重がかかります。
変形性膝関節症と肥満の関係について、東京女子医大でレントゲン写真とBMI(ボディ・マス・インデクス)の関連を調べたところ、BMIが23以下とやや細身の人の場合は骨の変化が「正常」の人の割合は75%に達しました。これがBMIが25以上と、やや太り気味の人の場合は、「正常」の割合が47%に低下します。そのかわり、内側型変形性膝関節症が36%、外側型変形性膝関節症が2%、膝蓋型変形性膝関節症が13%という結果になりました。
わずかな肥満であっても長い間膝に重くなった体重が乗り続けることによって膝には大きな負担がかかります。それが変形性膝関節症の原因となる場合もあるのです。
変形性膝関節症に限らず肥満は健康の大敵です。太っていることで痛風や脳卒中、心臓病、動脈硬化、糖尿病、肝臓病、胆石などの症状が発症しやすいとされています。